協定書に調印後、握手を交わす石橋良治町長(左)と土志田敬祐社長=島根県邑南町矢上、邑南町役場
協定書に調印後、握手を交わす石橋良治町長(左)と土志田敬祐社長=島根県邑南町矢上、邑南町役場

 地元の食材を生かした「A級グルメ構想」を進める島根県邑南町が、健康支援サービスを全国展開する「タニタヘルスリンク(THL)」(東京都)と組み、「食べて、健康になれる」地域づくりを目指す。町民が体脂肪率の測定やセミナーでの講座などを通じて食と健康の両立について学ぶ機会を設けるほか、観光客がレストランで地元食材を楽しみながら、体づくりや健康測定をしたりするツアーの呼び込みも図る。 (板垣敏郎)

 「美食」で全国にPRしてきた町が、町民をはじめとした食を楽しむ人たちの健康増進にも関わる取り組みだ。

 THLは健康計測機器の製造販売・タニタのグループ企業。データ通信ができる体組成計や血圧計を使った計測に、管理栄養士ら専門職のアドバイスを交えた健康増進プログラムを、全国の11自治体や企業など150団体に提供している。

 ノウハウを生かし、町民向けには、体脂肪率や筋肉量などが分かる体組成計でデータを蓄積し、専門家が出席する計測イベントや健康セミナーで町民が食生活のアドバイスを受けられる仕組みを作る計画だ。

 また、観光客向けには、石見ポークや塩分に配慮したキャビアなど町ならではのメニューの提供に加え、ノルディック・ウオーキングなどの体験型のプログラム、健康測定を組み合わせた旅行商品の造成を図る。

 THLによると、アンコウ料理が名物の茨城県北茨城市でも、食と健康をテーマにしたプログラムを提供している例があるという。

 22日には同町矢上の同町役場で連携協力に関する協定書の締結式があった。美食とともに健康も保つという課題について、同社の土志田敬祐社長は全国の温泉旅館の豪勢な料理も観光客の健康志向から変わりつつあると指摘し「食材の種類が多いのが邑南町の魅力」と強調。石橋良治邑南町長は「A級グルメと銘打ったため、おいしさが注目されてきたが健康に良いことも訴えたい」と述べた。

 町は2021年度、THLとの連携事業に約1400万円を充てる。