島根県邑南町立羽須美中学校の3年生10人が16日、修学旅行で、松江市宍道町東来待の来待ストーンを訪れた。例年は京阪神に出掛けるが、新型コロナウイルス禍を踏まえ、県東部への旅になった。来待石が陶芸の釉薬(ゆうやく)として県西部でも使われていることなどを学び、理解を深めた。
生徒たちは来待石の灯籠作りの様子をひもとく展示品などを見学。陶芸体験を楽しんだ。中村美結さん(14)は「陶芸で島根県の石を使っていることを知れたので、家でも探してみたい」とほほ笑んだ。
修学旅行は14~16日の2泊3日の日程で、このほか日御碕灯台(出雲市)、八重垣神社(松江市)などを訪れた。
県内学校の県内での修学旅行費用を補助する山陰両県の「WeLove山陰キャンペーン」も後押しとなり、来待ストーンでは従来の校外学習にとどまらず、修学旅行先にも組み込まれるようになり、羽須美中など島根県西部から2校が既に訪れ、さらに3校の仮予約があるという。
同館の広江正幸学芸員(40)は「この機会を生かして、来待石の魅力を知ってもらいたい」と期待した。
(片山皓平)