震度7の地震が石川県の能登半島を襲った。家屋の倒壊と火災によって多数の犠牲者を出し、孤立する集落が目立つ。寒い中、避難生活を続ける人も多い。生活上の注意点や、この大災害から何を学ぶべきかを2人の識者が論じた。

 

▽避難生活、脱水症は大敵 日本医科大千葉北総病院 救命救急センター講師 本村友一

 北陸という雪の降る寒冷地帯での避難生活は、高齢者や持病のある人を中心に特段の注意が必要だ。また車中泊の連続や避難所生活の長期化も懸念される中、以下の点に留意しながら、お一人お一人の命と健康を守っていただきたい。

 まず避難生活中の脱水症は大敵だ。避難所のトイレが自宅などと比べ清潔ではないため、ついつい水分を取ることを避けてしまう人がいるかもしれない。

 しかし、水分を十分...