防府読売マラソンで優勝した川内優輝選手=2023年12月3日、山口県防府市
防府読売マラソンで優勝した川内優輝選手=2023年12月3日、山口県防府市

 男子マラソンの川内優輝選手(36)=あいおいニッセイ同和損保=が自身が優勝した大会のゴールテープを島根県隠岐の島町のマラソン関係者に贈った。6月に開催される「隠岐の島ウルトラマラソン」に向けた機運醸成のために活用される。

 ゴールテープ(縦25センチ、横約5メートル)は、昨年12月3日に山口県防府市であった防府読売マラソンで、2時間8分32秒の好タイムを出して5年ぶり5度目の優勝を果たした際に実際に使われたもの。「現状打破」という川内選手の直筆サイン入りで、同じメッセージが入った色紙も併せて贈られた。

川内優輝選手から贈られたゴールテープ=島根県隠岐の島町下西、町役場

 父親が隠岐の島町有木出身の川内選手は、埼玉県職員として一般参加した11年以来、隠岐の島ウルトラマラソンに毎年出場。14年からはレース前日に小中学生が対象の「川内杯ジオパーク隠岐の島ミニマラソン」が開かれている。

 こうした縁から昨年12月に川内選手が、地元ランナーでつくる「駅鈴クラブ」(30人、是津一成代表)に所属し、ミニマラソン事務局を務める同町港町の武田浩志さん(60)に「学校やミニマラソンで活用してもらえればうれしい」とのメールを送信。ほどなく武田さんの下にゴールテープが届いた。

 武田さんは「貴重なものが届き驚いた。いろいろな面で活用していきたい」と話し、隠岐の島ウルトラマラソンに向けた町内の学校などでPR事業に役立てるつもりでいる。

 同マラソンは6月16日に開催。川内選手は招待選手として出場し、一般参加は2月1日からインターネットサイト「ランネット」で受付が始まる。
 (鎌田剛)