能登半島地震で「災害に弱い治療」とされる透析の対応が課題となった。停電や断水で隣県に移送された患者が医療機関で受け入れられないケースが発生し、調整の難しさが露呈した。島根県も万一の際は、患者を県内外の医療機関に移送する想定だが、具合的なマニュアルがないのが現状で、患者らは有事への備えを求めた。
透析は腎臓機能が低下した人が老廃物や余分な水分がたまった血液を人工的に浄化する治療。1回で約30人分の飲料水に当たる100リットル超の水を使う。石川県や全国腎臓病協議会によると、能登半島地震の初期段階で珠洲市や輪島市、穴水町、七尾市など5市町の6医療機関が停電や断水で透析できなくなった。
県によると、...










