児童のジャム作りを見守る鳶巣環境保全協議会の山崎順子さん(中央)=出雲市稲岡町、北陽小学校
児童のジャム作りを見守る鳶巣環境保全協議会の山崎順子さん(中央)=出雲市稲岡町、北陽小学校

 中国四国農政局は水路や農道といった地域資源の保全管理など農業の多面的機能を維持する活動に取り組む団体に交付金を出し、支援している。今回の表彰はは交付金を活用する団体の中で、優良な団体を選んだ。鳶巣環境保全協議会は最優秀賞に次ぐ優秀賞を受賞した。

 協議会は約380戸で構成し、鳶巣コミュニティセンターを拠点にする。主な活動は遊休農地を活用したブルーベリー栽培とジャム作り。地域の特産品をつくろうと2010年度に構想を練り、15年度から活動を本格化させた。現在は6種類65本を栽培する。加工したジャムは販売や地域の取り組みで活用している。

 この日は出雲市稲岡町、北陽小学校にメンバー3人が出向き、6年生にジャム作りの手ほどきをした。児童24人が6班に分かれ、それぞれ1・5キロのブルーベリーにグラニュー糖やレモン汁を混ぜ、糖度が45度以上になるまで加熱。完成後は170グラムずつ瓶に入れた。2月の総合学習の発表会で保護者に振る舞う。

 森山祐輝君(12)は「甘酸っぱくておいしいジャム。地域のいい物を広めたい」と話した。

 協議会の事務局を務める山崎順子さん(64)は「未来の子どもたちに地域の良さを残したい」と活動の継続を誓った。

 山陰両県では鳥取市の会下部落地域資源・環境保全プロジェクトが最優秀賞を受賞した。 遊休農地を活用したブルーベリー栽培やホタルの生息調査などに取り組む出雲市の鳶巣環境保全協議会が中国四国農政局長表彰の優秀賞に輝いた。メンバーが23日、地元の小学校で児童とジャム作りをし、受賞を受けて活動の継続に意欲を示した。(片山皓平)