王将戦7番勝負第3局に勝利し、感想戦で攻防を振り返る藤井聡太王将(右)=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘
王将戦7番勝負第3局に勝利し、感想戦で攻防を振り返る藤井聡太王将(右)=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘

 国民宿舎さんべ荘(大田市三瓶町)で開かれた将棋の第73期王将戦7番勝負第3局で28日、大盤解説会に多くの将棋ファンが訪れ、藤井聡太王将(21)のシリーズ3連勝を見届けた。立会人の福崎文吾九段(64)らによる局面解説を楽しみながら、対局室の白熱した攻防の行方を終局まで追い続けた。

王将戦7番勝負第3局を終え、大盤解説会場であいさつする藤井聡太王将(左)と菅井竜也八段=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘

 前期の大田対局に続き、2年連続で訪れた松江市立内中原小学校3年の長谷川智彬君(9)は、普段パソコンを使って将棋を指すといい、終盤戦に見入った。中飛車戦法が好みで、振り飛車党の挑戦者・菅井竜也八段(31)の指し回しが「勉強になる」と語り、劣勢になっても諦めない挑戦者の粘り強さに感動した様子だった。

第73期王将戦7番勝負第3局で勝利し、大盤解説会場で来場者にあいさつする藤井聡太王将=大田市三瓶町、国民宿舎さんべ荘

 岡山市北区から足を運んだ伊東みづほさん(67)は藤井王将の大ファンで、スマートフォンケースに藤井王将のシールを挟んで応援。普段はインターネットで対局を見ることが多く、「強く冷静に指す天才の将棋を生で見られてうれしい」と喜んだ。

 両対局者は終局後、解説会場に登場し、ファンに感謝。大きな拍手に沸いた。

(黒崎真依)