新型コロナ感染者数の推移
新型コロナ感染者数の推移

 山陰両県で新型コロナウイルスの感染が拡大している。1月29日~2月4日に報告された1定点医療機関当たりの患者数は、島根が前週比3・05人増の11・58人、鳥取は同0・83人増の11・93人といずれも流行注意報基準(10人)を超えた。両県は感染拡大の「第10波」に入ったとの認識で、手洗いやマスクなど対策徹底を呼びかけている。


 保健所管内別の内訳は、島根県が松江(定点医療機関11)109人、出雲(9)137人、浜田(5)94人、益田(5)20人、雲南(3)47人、県央(3)14人、隠岐(2)19人。5日時点の入院患者は101人で、重症者は1人。


 鳥取県は鳥取市(12)132人、米子(11)126人、倉吉(6)88人。

 島根県の定点当たりの感染者が2桁になるのは昨年9月11~17日報告分以来、約5カ月ぶり。感染者の45%が14歳以下で、島根県感染症対策室の田原研司室長は、新学期が始まって接触が増えたことも一因とみる。全国で感染力が強いとされる新変異株「JN・1」が増えており、さらなる拡大を懸念。鳥取県感染症対策センターも年明け以降、感染者が増加傾向とし「第10波に突入している状況だ」とみる。

 インフルエンザは、島根が1定点当たり3・53人増の10・00人、鳥取が0・79人減の9・14人。コロナとインフルに同時感染したとの報告もあり、田原室長は「両方とも呼吸器の感染症で対策は同じ。感染を防ぐ手だてをとってほしい」と話した。
 
(原暁)