出雲市内のスポーツ少年団指導者を対象にした講演会が11日、同市内であり、あだち人材育成研究所(米子市夜見町)の足立博俊代表(75)が選手個々の能力の引き出し方について説明した。
足立代表は山陰中央新報文化センター松江教室でコーチングの講師を務める。千葉ロッテマリーンズの吉井理人監督が著書で「コーチの役割は選手が自分で考え、自分自身で能力を高められるよう導く存在」と記していることを紹介。吉井監督は選手に「やれ」とは言わず「どうしたいのか」と問いかけ、選手の考えを実践させているとした。
ミスが続き、上達しない選手を頭ごなしに叱るのではなく「今のプレーをどう思うか」「できないのは何が妨げになっていると思うか」と考えることの大切さを指摘。選手一人一人に問いかけを続けると、自立と主体性を高めることができ「目標達成とともに選手の成長に有効」と強調した。
神西スポーツ少年団の保護者コーチを務める加藤敦史さん(39)=出雲市神西沖町=は「教えるだけでなく、選手の能力を引き出せるようになりたい」と話した。
NPO法人日本コーチ協会山陰チャプターがコーチングを知ってもらおうと社会貢献活動の一環で企画し、24人が聞いた。(黒沢悠太)