開設30周年の2023年に入り込み客数約152万人を記録した境港市の観光地「水木しげるロード」。ロードの一角で1914(大正3)年から商いを営む「京久野履物店」は中海圏域でも数少なくなった和装履物専門店で、下駄(げた)や草履、雪駄など約400足を取りそろえて県内外から顧客を迎える。

 店は大正町の水木しげるロード沿いで「京久野雑貨店」として創業し、戦後現在地に移転した。かつては先祖の出身地である松江市美保関町で取れた桐の木で下駄を製造、販売していた時代...