2年前、隣国ウクライナへ侵攻したプーチン大統領のロシア。その翌日、国連安全保障理事会で拒否権を行使し、非難決議案を葬った。侵略の当事者が採否の鍵を握る自己矛盾。前回に続き、欧州リヒテンシュタインのクリスチャン・ウェナウェザー国連大使に改革の在り方を聞く。

 ―国連安全保障理事会の常任理事国は「5人の警察官」と称される。

 「米英仏ロ中の常任5カ国は『国際の平和と安全の維持』(国連憲章第1条)に大きな責任を持つ。だか...