具体的な再生プランが注目される旧国民宿舎グリーンスコーレせきがね=倉吉市関金町関金宿
具体的な再生プランが注目される旧国民宿舎グリーンスコーレせきがね=倉吉市関金町関金宿

 倉吉市の懸案、旧国民宿舎グリーンスコーレせきがね(倉吉市関金町関金宿)の活用について、学識経験者らの検討会議が再生プラン案をまとめた。従前の「宿泊」と「温泉入浴」を基本とし、新たに「健康増進」の機能を加えるよう提案した。市が今後、具体的な計画を策定する。

 同宿舎は本館(3階建て)と新館(地下1階地上4階建て)、浴場、駐車場を備える。再生プラン案は、関金温泉の中核施設として再生を目指すべきだと指摘。健康増進の機能として、「食」や「運動」をキーワードに挙げた。

 再整備は、老朽化が進む本館を建て替え、新館を改修し、隣接する簡易宿泊施設「湯楽里(ゆらり)」を解体した上で、駐車場を2倍程度に拡充することを想定。概算事業費は9億1千万円で、国の財政支援を受けた場合は市の実質負担が3億5700万円になると見込んだ。

 検討会議座長の尾﨑せい子鳥取短大助教が25日、再生プラン案を石田耕太郎市長に報告した。石田市長は「市にとって大事な施設。最大限生かせるよう努力していきたい」と述べた。

 同宿舎は、旅館ホテル業トラベルシリウス(岡山県真庭市)が2017年に市から無償譲渡を受けて運営していたが、昨年3月に経営難から閉館。同12月に市が返還を受けた。

(福間崇広)