島根県立津和野高校の生徒が使う寄宿舎が、津和野町出身の実業家の寄付によって新築された。「みんなでテスト勉強したり、友だちの部屋で遊んだりするのが楽しみ」「快適すぎて寮から外出しないかも」。生徒たちは快適な住環境で勉学や部活動に励む意を新たにしている。
(益田総局報道部・藤本ちあき)
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津和野高校は県外から生徒を呼び込み、地域との交流を深めながら学校生活を送る「しまね留学」を進めている。取り組みが浸透し開始した2011年度に30人だった寮生は、年々増加して70人以上に増えた。

1978年設置の従来の「つわぶき寮」(定員男女各36人)では受け入れきれず、2021年度の入学募集活動の際には「希望しても入寮できないかもしれません」と説明していた。
施設の老朽化が進んでおり、施設を見学して受験を見送るケースもあったという。また、寮でありながら土砂災害警戒区域という課題もあった。

「津和野高校が頑張っているのに、住まいの確保ができず生徒が集まらないのならば、寮を新築したらどうか。建設資金は心配しなくていい」。手を差し伸べたのが、津和野町出身で企業の福利厚生事業を代行するリログループ(東京都)の佐々田正徳会長だ。...