働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制が4月1日に適用される。規制が導入される建設業界では、残業や休日出勤などの労働環境の改善が期待される一方、人手不足が続く現場の工事に影響が出る「2024年問題」への懸念もある。事態打開に向け、地元業界では従来の工期を見直す動きをはじめ、デジタル技術を活用した生産性向上の試み、入札制度の改革などが進んでいる。
「ふざけるな」。2月末、元請けのゼネコン担当者からの一方的な要求に、落合建具製作所(松江市西持田町)の落合稔社長は思わず不満を漏らした。
当初予定より工期が大幅に遅れ、スケジュールが押した島根県内のホテル改修工事。引き戸などの建具の取り付け工事を、約束していた1週間ではなく、2日で済ませるように告げられた。結局、職人5人が徹夜し...











