
―2024年春に米子市両三柳で新店舗開店を計画しています。
18年の夜見店(米子市)以来の新店舗になります。米子市内でも人口が伸びている地区で、ここでシェア拡大を狙います。
他店との競争が激化しており、特徴のない店は生き残れません。ホックの特徴をしっかりと具現化する店にします。
24年度は米子、松江両市内の2店舗で中規模の改装、3店舗で小規模の改装も計画しています。
―特徴づくりをどう進めますか。
まずは商品開発力を高め「ホックはすごいね」と言われる商品を増やすことです。
次に総菜、すし、ベーカリーといった「即食商品」に力を入れ、カツ丼、おにぎり、焼き鳥や唐揚げなどベーシックな商品の競争力を高めます。
山陰地方は共働きが多く、即食のニーズはこれからも増えるでしょう。ここで評価を得たいと考えています。

―即食商品の中でも、すしは特に力が入っていますね。
おいしいものを提供することを第一に考えています。来客がある時や盆正月で家族が集まる時に出したくなる商品を提供していきます。
平日は節約し、週末にごちそうを楽しむという食生活の「二極化」が進んでおり、ごちそうを食べたい、とのニーズに応えていきます。
松江市の郷土料理の「蒸しずし」のように、地域の食品も大切にしたいですね。
―店舗や商品管理ではどういう点に気を使っていますか。
生命線である生鮮食品の鮮度を追求します。
売り場を複数の目でチェックすることが重要で、「鮮度パトロール隊」が消費者目線で見て、鮮度が低いと感じる商品は下げるという取り組みを始めました。

―選ばれる店舗になるためにどう努力していかれますか。
接客でも、商品でも、お客さまに寄り添い、ニーズにしっかりと応えるという基本に戻ることです。
「この店員がいるから」あるいは「この商品があるから」といった来店の動機に思いをはせ、より良いホックの企業文化をつくっていきたいと考えています。

私たちが扱うのは衣食住で一番重要な「食」で、今や人々の最大のコミュニケーションツールになりました。
食材販売を通じて人々と密着できるスーパーは、大げさに言えば、これからの食文化をつくっていく場でもあります。
食に興味があり、チャレンジ精神のある若い方はぜひ、私たちと一緒に文化をつくっていきましょう。

澁谷仁志=鳥取県境港市出身(50歳)1996年に入社して長年、商品開発に携わり、2022年4月より現職に就任。
食にこだわりがあり、食べ比べもよくします。休日にはスーパー巡りをして過ごし、仕事のヒントをつかむこともあります。
趣味の読書は歴史物が中心です。