大田市三瓶町の島根県立三瓶自然館サヒメルで春の企画展「なぜこうなった? 鳥のくちばし展」が開かれている。鳥によってさまざまな形状や大きさがあるくちばしには生物の進化が現れていて、70種類を超す標本や解説パネルに来館者が見入っている。5月26日まで。
鳥のくちばしは、食べる餌などの食性の違いによって多様な形や大きさがあることに着目。くちばしの形でグループ分けし、剥製や骨格の標本、生態を撮影した動画とともに特徴を解説している。
先端が鋭くとがったくちばしは、タカやフクロウの猛禽(もうきん)類に多い。脚で獲物を狩った後、肉を食いちぎる機能に優れている。コゲラやオオアカゲラなどキツツキの仲間は真っすぐ頑丈な形をしている。木の実を食べる鳥たちは太くて短く進化したといい、身近な小鳥・シメは体重が55グラム程度ながらかむ力は30~70キロに達する。
家族で訪れた松江第一中学校1年、若槻明日香さん(13)は「生態の違いがくちばしの傾向に出ていて面白い」と見入った。企画展を担当する星野由美子学芸課課長代理は「鳥のくちばしには生物の進化が凝縮している」と話した。
入館料は大人600円、小中高校生200円。4月30日を除き火曜日休館。(勝部浩文)