段ボール製造などの鳥取森紙業(京都市)の会社資金約8億円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた鳥取事業所(鳥取県琴浦町)の元社員の被告(39)の判決公判が27日、鳥取地裁であり、秋山沙織裁判官は懲役7年(求刑懲役10年)を言い渡した。
判決で秋山裁判官は約6年2カ月にわたり、経理業務担当者として、上司の信頼を逆手に取って帳簿を改ざんしていたとし「常習的かつ計画的で悪質だ」と指摘。ギャンブルで失った損失を取り返そうと犯行を繰り返し、一部は趣味や遊びに使い「動機に酌むべき点があるとは到底言えない」と断じた。損害賠償として約176万円を会社に支払い、反省している点を考慮した。
弁護人は控訴について「本人と相談して決める」と述べた。
判決などによると、被告は2016年12月~23年2月、174回にわたり、2カ所の金融機関に事業所長名義の通帳や不正に作った払戻請求書を提出し、現金計8億750万円をだまし取った。












