島根県隠岐の島町池田の隠岐国分寺(重栖隆快住職)で30日夜、国の重要無形民俗文化財「隠岐国分寺蓮華会舞(れんげえまい)」の稽古が公開された。首都圏から訪れたツアー客や地元の中学生たちが、大陸から伝わり隠岐で脈々と受け継がれてきた伝統の舞に見入った。
隠岐国分寺蓮華会舞保存会(35人)は3月から週末の夜に集まり、稽古を続けてきた。本番に向けて完成度は高まっており、30日は二つの演目を本番と同じ衣装と面を付けて披露した。
インドシナ東部に由来する「麦焼之舞(むぎやきのまい)」は、異国情緒を感じさせる黒い翁面を付けた会員が舞台いっぱいに鍬(くわ)を振るう所作を見せた。「佛之舞(ほとけのまい)」は2人が鏡映しのように息を合わせて体を回転させた。
本番は4月21日、境内に設置された舞台で計7演目を奉納する。保存会の斎藤昭博会長(58)は「子どもの会員が少なくなってきているが、今年は2人の新人が入った。残りの練習でみっちり仕込んで本番を迎えたい」と話した。
(鎌田剛)













