童謡詩人のまど・みちおさん(本名・石田道雄)の企画展が出雲市平田町の平田本陣記念館で開かれており、創作ノートや絵画など約400点が来場者の関心を引いている。5月6日まで。
まどさんは「ぞうさん」「ふしぎなポケット」など多くの童謡を残し、1994年に「児童文学のノーベル賞」とされる国際アンデルセン賞の作家賞に日本人で初めて選ばれた。詩を書き続け2014年2月、104歳で亡くなった。
企画展は「まど・みちおのうちゅう」と題し、「へりくつノート」と名付けられ、びっしりと書き込まれた創作ノート、詩や童謡の抽象画を紹介。抽象画は、ボールペンやクレヨンなど身近な画材を使って幾何学的な模様を描いた作品が多く、まどさんの自由な発想力がうかがえる。
藤原雄高学芸員(42)は「作品を通じ、何げない日常生活でも違う見方があることを知ってほしい」と話した。
観覧料は一般800円、高校生以下無料。毎週火曜休館。
関連イベントで、松江市在住の路上詩人・こーたさんがまどさんの詩を題材にして書き下ろした作品展も開催している。無料。
(佐野翔一)