インドネシア・バリ島マス村と交流する島根県美郷町が、創意工夫に富んだ国際交流に取り組む団体を表彰する総務省の自治体国際交流表彰(総務大臣賞)に選ばれた。バリ島の伝統音楽ガムランの楽団発足や伝統調味料サンバルの特産品化など、独創的な文化・経済交流が評価された。
美郷町とマス村の交流は合併前の旧邑智町が1991年、カヌー博物館を開設した際、マス村の職人がカヌー製作を実演したのをきっかけに始まった。93年に友好協定を締結した。
2021年に町民らによるガムラン楽団が発足し、22年にはマス村から美郷町へ移住した夫婦が町産食材を用いた辛味調味料サンバルを商品化した。協定締結30周年の23年は相互に訪問団を派遣し、町は24年4月1日、マス村との交流を生かしたまちづくりの理念や目的を明文化した「バリの町条例」を施行した。
嘉戸隆町長は「30年に渡る交流が評価され非常にうれしく思う。さらにバリの町づくりを進め地域活性化につなげたい」と話した。
総務省と一般財団法人自治体国際化協会が、06年度から毎年度3団体程度を表彰し、18回目を迎えた。
(佐伯学)