オーディションを受ける児童=出雲市鹿園寺町、東コミュニティセンター
オーディションを受ける児童=出雲市鹿園寺町、東コミュニティセンター

 3月に閉校した出雲市鹿園寺町の旧東小学校を舞台に、制作中の映画「東小学校」(仮称)のオーディションが27日、同町の東コミュニティセンターで始まった。初回は小学生や社会人など12人が、オンラインで同校を卒業した映画監督の堀内博志さん(46)=東京都在住=の面接を受け、母校への思いなどを語った。 (松本稔史)

 「東小学校」は、映画「縁~The Bride of Izumo~」で知られる堀内さんと、東小の同級生で映画「いざなぎ暮れた。」の撮影監督を務めた同市園町のカメラマン、原俊介さん(47)が、2022年春の完成を目指し制作を進めている。

 作品は、東小と檜山小を統合して開校した朝陽小の児童や卒業生、地域の人たちに出演してもらい、学校や地域でのさまざまな経験を通して成長していく子どもたちの姿を描く。長編作品にする計画で、東地区内外から出演者を募った。

 オーディションでは、応募者が母校での思い出などを話し、朝陽小3年の梶谷皆嬉さん(8)は「東小最後の運動会で1、2位に入れなかったので、映画の中の運動会では1、2位になりたい」と、思い出と希望を伝えた。

 オーディションは7月4日にも行い、作品には希望する約20人の参加者全員に出演してもらう方針で、国内外の映画祭への出品も計画する。原さんも「子どもたちの表情を見ていて、創作意欲がさらに湧いた」と笑顔で話した。