【邑南】2022年に亡くなった島根県邑南町の書画家、金山宙鳳(ちゅうほう)=本名・雅洋=さんの作品展が19日、同町矢上の縄文村で始まり、力強い書や温かみのある絵など76点に来場者が見入っている。入場無料で21日まで。
金山さんは同町日貫出身。川本、邑南両町の高校で書道の教師を務める傍ら、書と絵を併せた作品を手がける書画家として県内各地で個展を開いた。妻の峰子さん(73)が未発表を含めた作品を広く見てもらおうと企画した。
展示作品は漢詩を臨書した掛け軸をはじめ、地元の於(お)保(ほ)地(ち)盆地の山並みを力強い筆致で描いた迫力ある風景画、猫を描いた絵など多種多様。素朴な表情の地蔵の絵に「こころは素直で豊かがいい」「夢といっしょならどんな未来も楽しめるはず」といった詩を添えた作品には、訪れた人たちが感嘆の声を上げていた。
江津市桜江町鹿賀から訪れた原田ミヤ子さん(88)は「いろんな題材の絵があり、金山さんが歩んできた人生の厚みを感じる」と話した。開店時間は午前9時半~午後4時。会期中無休。(吉野仁士)