【益田】短歌に親しんでもらおうと、益田市高津町の島根県立万葉公園で21日、園内を散策して短歌を詠むワークショップが開かれた。参加者8人が春の草木や万葉集の歌に触れ、思い思いに創作した。
益田市は万葉歌人・柿本人麻呂(人麿)ゆかりの地。「第29回人麿の里全国万葉短歌大会」の応募締め切りが25日に迫るのを前に、同公園が主催した。
島根県短歌連盟理事長の歌人・寺井淳さん(67)=浜田市三隅町三隅=が講師となり、公園内を散策。ツツジやハナミズキといった春の草木のほか、万葉集に登場する草花の横に設置された歌が書かれた「歌板」を寺井さんの解説とともに見て歩いた。寺井さんは「実景と自分の心情を結びつけている。現代の短歌と同じ」と紹介した。
アイデアを膨らませた参加者は思いを込めて創作し、完成した作品は寺井さんが講評した。
初めて短歌を詠んだという益田市白上町の岩野保子さん(62)は「難しく考えずに思ったことを表現した。直接アドバイスをもらってやる気が出た」と創作意欲を燃やした。(藤本ちあき)