脱原発について、並んで記者会見する小泉(右)、菅両元首相=1日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会
脱原発について、並んで記者会見する小泉(右)、菅両元首相=1日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会

 東京電力福島第1原発事故後、脱原発を訴える小泉純一郎、菅直人両元首相が1日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し「政党の枠を超えて原発ゼロで発展できる国にしたい」(小泉氏)などと、原発ゼロと再生可能エネルギーの導入拡大を呼び掛けた。2011年3月の事故後、両氏がそろって記者会見するのは初めてという。

 小泉氏は「原発の問題は与党も野党もない」と強調、「首相が(原発を)やめると言えばやめられる。そういう首相を出さなきゃいかん」と訴えた。菅氏は、菅義偉政権が掲げた温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」が、原発再稼働や新増設の口実になっていると批判した。

 事故後も脱原発が進まない現状に関し、両氏は「原子力ムラが既得権益を維持しようとしている」との見方を示した。

 事故当時、首相だった菅氏は「全国民が海外に逃げなければならない小松左京氏の小説『日本沈没』が頭に浮かんだ」と回想。海洋放出の検討が進む放射性物質トリチウムを含んだ第1原発の処理水を巡り、小泉氏は「漁業者は大反対。どうやったら反対のない形で処理できるか、もっと時間をかけて研究する必要がある」と慎重な対応を求めた。