浜田市と江津市にまたがる水族館アクアスで12日、2頭が妊娠中のシロイルカの出産や生態について飼育員が解説するスポットガイドがあった。来館者約20人が生まれ方や出産の難しさを知り、誕生を心待ちにした。
アクアスでは、飼育する雌のアンナとアーリャが妊娠し、6~9月に出産予定となっている。ガイドは2頭が過ごす繁殖プールであり、出産に向け健康管理する三島有紀獣医師(51)が担当した。
シロイルカは妊娠約15カ月で出産し、人間であれば逆子となる尾びれから生まれる確率が高いと紹介。尾びれが母親のおなかから出て、生まれるまでに2時間近くかかるといい「子がすぐに泳げるようにするためで、母親は難産を頑張る」と説明した。
生まれる子の生存率は約50%と低く「2頭が無事誕生するように応援してほしい」と呼びかけた。
家族4人で訪れた広島市の会社員上坂将さん(43)は「知らないことばかりだった。無事に生まれた赤ちゃんをまた見に来たい」と話した。
(吉田雅史)