9月26日のドイツ総選挙まで3カ月。約16年の長期政権を担ったメルケル首相(66)は選挙後の引退を表明しており、後任選びが焦点となる。環境保護政党「緑の党」が、メルケル氏の保守与党、キリスト教民主同盟(CDU)に挑む構図。緑の党を率いる2児の母、ベーアボック共同代表(40)は「新首相の座を狙う」と宣言し、CDUのラシェット党首(60)が迎え撃つ。

 総選挙後に引退するメルケル首相は、浮き沈みを経ながらも4期約16年にわたり国政を率いてきた。世論を読んで重要政策すら一変させる機敏さと実直な人柄が持ち味だ。2005年に同国初の女性首相に就任後、「ドイツの顔」と...