竹田茂さん(左)の新作「静寂は無音ではないⅡ」(右)。家々から赤や緑の光が漏れているように見える=鳥取市丸山町、ギャラリー330
竹田茂さん(左)の新作「静寂は無音ではないⅡ」(右)。家々から赤や緑の光が漏れているように見える=鳥取市丸山町、ギャラリー330

 【鳥取】二紀会山陰支部長の造形作家・竹田茂さん(64)=出雲市乙立町=の個展が16日、鳥取市丸山町のギャラリー330で始まった。反射光や影で豊かな表情を見せるユニークな作品が来場者を楽しませている。26日まで。

 タブロー(板絵)とスカルプチュア(彫刻)の計76点を並べた。特に目を引くのは新作のタブロー「静寂は無音ではない2」。合板で造形して白く塗り、家が並ぶ街の風景のよう。家のようなパーツは少しずつ表面の角度を変えて付け、照明の反射の具合で微妙に色合いが違って見える。パーツ裏面には赤や緑などの色を付けてあり、照明の反射で色付いた光が漏れて見えるのも面白い。

 かつては彩色した作品を手がけたが、近年は白を基調にし見る人の想像の余地を広げる作品にした。竹田さんは「白は周りの色を映し込む。色を感じて見てもらえるといい」と話した。

 午前10時~午後6時。火曜休廊。無料。(桝井映志)