島根県警生活安全部の原田慎太郎警部補(左)から詐欺被害の現状を聞く参加者=出雲市駅南町1丁目
島根県警生活安全部の原田慎太郎警部補(左)から詐欺被害の現状を聞く参加者=出雲市駅南町1丁目

 【出雲】高齢者の特殊詐欺被害を防ごうと、出雲市内で17日、島根県退職公務員連盟の役員を対象にした研修会があった。参加者は急増している交流サイト(SNS)を通じた投資詐欺の事例などを学び、意識を高めた。

 県警生活安全部の原田慎太郎警部補が、有名人になりすましたSNS型投資詐欺や、恋愛感情を逆手にだまし取るロマンス詐欺の手口を紹介した。「おかしいと感じるには日々変化し続けている手口について学ぶことが必要。知識を更新して防犯力を高めてほしい」と呼びかけた。

 講習会には退職した公務員で組織する同連盟の理事や県内16支部の評議員ら約40人が参加した。詐欺被害の知識を身に付け、各支部で啓発チラシを配布し、講習会を開く。

 連盟会長の有馬毅一郎島根大名誉教授(86)は「それぞれの支部で、詐欺被害が出ないよう活動を展開していく」と、決意を話した。

 最近、急増するSNS型投資・ロマンス詐欺は、今年、島根県内で15日現在、15件、約2億6千万円の被害が報告されている。(佐藤一司)