蟇目俵を奉納した出雲教龍神講武志講社の皆さん=出雲市大社町杵築東、出雲大社北島国造館
蟇目俵を奉納した出雲教龍神講武志講社の皆さん=出雲市大社町杵築東、出雲大社北島国造館

 出雲市武志町の出雲教信者でつくる出雲教龍神講武志講社(三島一友代表)がこのほど、「蟇目(ひきめ)俵」と呼ばれる俵を作り12年ぶりに出雲大社北島国造館(出雲市大社町杵築東)に奉納した。

 蟇目俵は米俵のように餅わらで編み、中にもみ殻を詰めたもので、出雲教では魔物退治の矢を射る蟇目式で使われる。200年以上前から武志地区の講社が、20~30年おきに新調し、納めている。

 2022年が出雲教設立140周年に当たり、奉賛事業の一環で新調した。1年ほど前に稲を植え付け、収穫して2月から俵を編んで完成させた。

 俵作りに関わった講社の5人が重さ約30キロの青々とした蟇目俵6俵を担いで奉納した。三島代表(64)は「奉納できて大変うれしい。この先、若い人にも関わってもらえるよう伝統を受け継ぎたい」と話した。(黒沢悠太)