イラスト・堀込和佳
イラスト・堀込和佳

 日頃何げなく持ち歩いている自宅の玄関ドアの鍵。不用意に人目にさらすと刻印された製造番号が盗み見られ、勝手に合鍵が作られかねない。鍵の交換や修理などを行う業者らでつくる「日本ロックセキュリティ協同組合」(東京)は「鍵は安易に人前に出さないで」と呼び掛けている。

 今年5月、福岡県警が窃盗などの疑いで元大学生を逮捕していた事件が明らかになった。女子大生の鍵の製造番号を盗み見て合鍵を作り、家に侵入していたとみられる。

 同組合によると一般に鍵には、数字やアルファベットを組み合わせた番号が刻まれている。メーカーは番号で鍵のデータを管理しており、番号を伝えて注文すれば複製可能。同組合は「番号は鍵のIDそのもの。クレジットカードと同じくらい慎重に扱い、他人の目に触れないよう気を付けてください」と訴える。

 会員制交流サイト(SNS)などに、写真を投稿する際も要注意といい「鍵が写真に写り込んでいると、番号が読み取られる恐れもある。投稿する前に確認した方がいい」と指摘している。