鎮魂祭を執り行う神職=大田市三瓶町志学、国民宿舎さんべ荘
鎮魂祭を執り行う神職=大田市三瓶町志学、国民宿舎さんべ荘

 語呂合わせで「アナゴの日」となる5日、全国有数の水揚げ量を誇る大田市の国民宿舎さんべ荘(三瓶町志学)でアナゴを供養する鎮魂祭が初めて執り行われ、施設の代表者や従業員が感謝をささげた。1日限りの特別定食の販売もあった。

 鎮魂祭はレストラン内であり、大田市産アナゴを供物として用意し、近くの高田八幡宮の神職が執り行った。スタッフ13人が参加し、宇谷義弘社長(75)らが玉串をささげた。

 さんべ荘では年間6千匹ものアナゴを仕入れ、丼や天ぷらそば、弁当などとして販売している。宇谷社長は「本当に感謝の気持ちでいっぱい。コロナが落ち着けばまた多くの方々に食べに来てほしい」と述べた。

 アナゴの天ぷら、茶わん蒸しといった1日限定の特別メニューを盛り込んだ「大あなご定食」(1750円)も提供。来館者がゆっくりと味わった。

 このほかにも市内では、数多くの飲食店や旅館が趣向を凝らした限定メニューを振る舞った。

 2019年の島根県のアナゴ漁獲量は632トンで全国トップ。その半分ほどが大田市内で水揚げされる。 (錦織拓郎)