バスケットボールBリーグのシーズン王者を決めるチャンピオンシップ(CS)で、広島ドラゴンフライズ(西地区3位)が琉球ゴールデンキングス(同2位)を破り、初優勝を果たした。ワイルドカード(WC)で出場し、決勝で昨季王者を倒す「下克上」を達成。島根のライバルとも言える広島の強さについて解説者の石崎巧さんに解説してもらった。
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2023~24年シーズンのBリーグは劇的な幕引きとなりました。WCから優勝を成し遂げた広島の快進撃はなにか神秘的な力に守られていた印象を持ちましたが、実際には日本一に相応しい実力を備えたチームであったように思います。
まず讃えられるべきはディフェンスの高い質と多様さです。

良いディフェンスには二つ種類があります。リスクを負いながら激しくボールにプレッシャーをかけてボールを奪うものと、的確なポジショニングとチーム内の連係で相手の効果的なオフェンスを防ぐもの。どちらがより強力かを一概に語るのは難しいですが、広島は後者のタイプでした。...