学生の質問に答える(左から)広沢努弁護士、西野入傑裁判官、寺本茂樹検事=松江市母衣町、松江地裁
学生の質問に答える(左から)広沢努弁護士、西野入傑裁判官、寺本茂樹検事=松江市母衣町、松江地裁

 【松江】大学生と法曹三者が意見交換するイベントが29日、松江地裁(松江市母衣町)であり、島根大法文学部の1年生76人が司法の流れや法曹三者の仕事について理解を深めた。

 松江地裁の西野入傑裁判官、松江地検の寺本茂樹検事、島根県弁護士会の広沢努弁護士が出席し、学生から事前に寄せられた質問に、それぞれ答える形で実施した。

 裁判員に選ばれたときの心構えを尋ねる質問に、西野裁判官は「事前の勉強は必要ない。法廷で被告らの話を聞き、何を感じるかが大切」と回答。幅広い法律の学び方について、広沢弁護士は「六法など法律の基礎を学んでおけば、他の分野も短時間で習得できる」と述べた。検察官、弁護士の働き方や仕事内容に関する問いもあった。

 寺本検事は「法曹の仕事は他人の人生を左右するが、その分やりがいがある。興味があれば挑戦してほしい」と呼びかけた。

 参加した藤原行崇さん(18)は「裁判官が1人で判決を下すことを初めて知り、驚いた」と話した。(松本ひろ)