低く、くぐもった声が響く。ラオス仏教徒の白い正装に身を包んだ男女11人が目を閉じて手を合わせ、一心不乱にお経を唱える。その後に瞑想(めいそう)が始まり、静寂の時が流れた。3月下旬、元インドシナ難民で在日ラオス人のビルンラハ・ピンマチャン(65)は、月2回ほど催す仏教行事を無事に終えることができた。

 神奈川県愛川町の「ラオス文化センター」。在日ラオス人がお金を出し合って土地を買い、民家を改修して2003年に開設した文化交流施設だ。中に入ると、広間に高さ1メート...