浜田市立石見小学校(浜田市黒川町)の3年児童53人が3日、地場産業の石州瓦について学ぶ授業で、鬼瓦の型抜きを体験した。原料の粘土に触れ、楽しみながら屋根の上にある瓦への関心を高めた。
石見小は地域の工場の仕事を調べる授業で、石州瓦をテーマに設定した。調べ学習を通して瓦の良さを見つけて発表する。
石州瓦工業組合が授業に協力し、この日は校区内に工場がある亀谷窯業(同市長沢町)の亀谷典生社長(53)が講師を務め、石州瓦の作り方や歴史を紹介した。
児童たちは瓦と同じ粘土を使い、鬼瓦の型抜きに挑戦した。石こうでできた手のひらサイズの鬼面の型に指で力強く粘土を押し込み、慎重に型を外して鬼の顔が現れると歓声を上げた。角や模様を付け足したりして出来上がった鬼面を見せ合った。
日ノ原新さん(8)は「粘土が硬くて冷たかった。瓦をもっと勉強してみたい」と話した。
鬼瓦は亀谷窯業で焼き上げる。今後は工場見学のほか、学校に屋根の架台を持ち込み、瓦の取り付けも体験する。
(吉田雅史)