【浜田】有機米栽培の水田で活躍する「アイガモロボ」のプログラミングを体験する授業がこのほど、浜田市弥栄町長安本郷、弥栄小学校であった。5、6年の児童13人が自分でプログラミングしたロボットを水田に浮かべ、動かす楽しさと環境に優しい農業に触れた。
浜田市内で実証実験しているアイガモロボの開発者、中村哲也さん(51)=神奈川県在住=とプログラマーの松田優一さん(47)=福井県在住=を講師に招いた。
ロボットは泥を巻き上げ、水を濁らせることで光を遮り、雑草を生えにくくする。児童は仕組みを学んだ後、モニター付きのキーボードで前進や後進を指令するプログラムを作成し、学習用のプラモデル型ロボットに読み込ませた。
水田に浮かべると、うまく進まないロボットもあり、児童はその場でキーボードを打ち込み、プログラムを変更して動く距離を延ばしたりした。隣の水田では実物のアイガモロボが稼働し、スムーズに動き回る様子を眺めた。
5年の登尾悠未さん(10)は「自分で作って動かすのが楽しかった。雑草を生やさないロボットはすごいと思った」と笑顔で話した。
浜田市は有機農業を推進し、子どもたちの環境教育にも生かす。児童は今後、ロボットを動かした水田で生き物調査を行い、収穫したコメは給食で食べる。(吉田雅史)