陸上競技用車いすの乗り方を説明する永尾嘉章さん=松江市鹿島町名分、鹿島中学校
陸上競技用車いすの乗り方を説明する永尾嘉章さん=松江市鹿島町名分、鹿島中学校

 【松江】松江市鹿島町名分、鹿島中学校でこのほど、パラリンピックの陸上競技で活躍した永尾嘉章(よしふみ)さん(61)の授業「あすチャレ!スクール」があった。生徒119人が講演を聴き、競技用車いすを体験してパラスポーツに親しんだ。

 永尾さんは夏期パラリンピックに陸上100メートルなど日本人最多の7大会出場した。高校生で始めた車いす陸上競技で、メダル獲得を目指して何度も挑戦したことを振り返り「好きなことに一生懸命、諦めず取り組んでほしい」と語りかけた。また「障害の有無にかかわらず、互いを尊敬できる関係が社会をよりよくすると思う」と願った。

 生徒らはパラスポーツのバスケットボール用車いすを体験し、競技を身近に感じ、操作の難しさや選手の技術の高さを体感した。

 3年の高井真南斗(まなと)さん(15)は「どんな状況でも諦めずやりきることが大切だと分かった。競技用車いすは曲がったり止まったりするのが難しかった」と話した。授業は日本財団パラスポーツサポートセンターが主催した。(小豆沢颯太)