自転車を押して横断歩道を渡る通行人=9日午後0時31分、松江市黒田町
自転車を押して横断歩道を渡る通行人=9日午後0時31分、松江市黒田町

 停滞する梅雨前線の影響で9日、島根県内は大気の状態が不安定になり、東部を中心に大雨が降っている。

 松江市黒田町では道路が冠水し、速度を落として走行する車や、ズボンの裾を膝までまくった歩行者の姿が見られた。

 目の前の交差点が浸かったドコモ城山西通り店では、車が通るたびに雨水が波になって入口にまで押し寄せ、土のう約20個を置いて店内への浸水を防いだ。客の安全を考慮し、予約客に電話をかけて別日を提案したという。30代男性従業員は、「雨の降り方と量が尋常でない。営業もままならないので早く止んでほしい」と願った。

 近くに住む会社員の本岡雅子さん(64)は、膝下までの長靴を履いていたが、歩いていると太ももあたりまで濡れたといい「まるで川みたい。ゴムボートを出してもいいくらいだ」と驚いた様子で話した。

 山陰両県では同日午後3時14分現在、島根県で松江、出雲、安来、雲南、大田の各市、鳥取県で米子、境港の各市、大山町、日吉津村に大雨洪水警報が発令されている。

 出雲市は同日午後4時45分までに、平田や塩冶地区など1680世帯、約4700人に避難指示を出した。