出西しょうがを収穫する田口裕一郎さん=出雲市斐川町出西
出西しょうがを収穫する田口裕一郎さん=出雲市斐川町出西

 出雲市斐川町出西地区の特産「出西しょうが」の収穫が6日、出雲市斐川町出西のたぐちファーム(田口裕一郎代表)で始まった。従来の露地栽培では猛暑により、水分がすぐに蒸発してしまうため、今年から一部をハウスで栽培。昨年より1カ月近く早い収穫となった。

 たぐちファームでは、作付面積を昨年より6アール増やし、16アールで栽培。昨年は8月末に収穫を始めたが、盆の贈答用や帰省客に出したいというニーズがあり、6アールをハウス栽培に切り替え、従来より1カ月早い、3月に種植えをした。ハウスには遮光剤を吹きかけ、土中から水分が逃げないよう工夫し、盆前の収穫にこぎ着けた。

 出西しょうがは、繊維質が少なくシャキシャキとした食感と、上品な香りや辛みが特徴で、全国にファンを持つ。たぐちファームによると、出西地区では約15戸が栽培している。同ファームでは11月までに計約2トンの収穫を見込み、地元の道の駅やスーパーに出荷し、一部をインターネット通販で全国に販売する。値段は300グラムで780円。

 ハウス栽培の出西しょうがは、水分を含んで玉太りがよく、田口代表(54)は「香りとシャキシャキ感があり、期待通りに育った」と話した。

(佐野卓矢)