しまね海洋館アクアス(浜田市・江津市)で20日、獣医師を目指す大学生を対象にした職場実習があった。シロイルカやペンギンの飼育現場を視察し、生き物の健康を支える医師の役割を学んだ。
酪農学園大(北海道江別市)による授業の一環で、獣医学群の5年生10人がアクアスを訪れた。
学生はアクアスの獣医師2人の案内で、シロイルカやペンギン、アザラシ、サメなどの飼育施設を回り、採血や体温測定の様子を見学した。子イルカに人工哺乳できるよう母イルカの母乳の成分を精査し、注射しやすい態勢になるようトレーニングするといった現場ならではの知識と経験を学んだ。
また、治療が必要ないように体調の変化を感じ取る大切さや、多くの生き物と接する上で、好奇心旺盛なことが大事と心構えを教わり、学生は熱心にメモを取り、質問をしていた。
松本藤乃さん(24)は「座学では分からない現場ならではの話が聞けて勉強になった」と話した。
(宮廻裕樹)