アリジゴクの生態や山陰地方での分布状況をまとめた企画展が、出雲市園町の宍道湖グリーンパークで開かれている。来場者は生態や種の見分け方を説明する展示を興味深そうに眺めている。9月2日まで。
アリジゴクはウスバカゲロウ科の幼虫。すり鉢状の巣を作るのが有名だが、巣を作らず砂の下に潜って餌を待ち構える種類もいる。
最近の研究で、日本に21種類のアリジゴクが生息していることが判明。宍道湖グリーンパークによると、21種類のうち島根県内で14種類が生息しているという。海岸砂丘があることが原因の一つで、鳥取県でも多くの種類が確認されている。
企画展では生態を紹介するパネルのほかに、飼育しているアリジゴク4種の巣の様子や、幼虫と成虫の標本などを展示する。
佐賀県鳥栖市から家族で訪れた田代小学校6年の畠野壮史さん(11)は「好きな昆虫のクワガタに似ていた。種類ごとの見た目の違いは分からなかった」と、興味を持った様子だった。企画した宍道湖グリーンパークの林成多(まさかず)主任研究員は「アリジゴクの種ごとの違いから生き物の多様性に触れてもらい、実際に探してみてほしい」と呼びかけた。
午前9時半~午後5時(最終入場は午後4時半)。9月2までは毎日開館する。
(片山皓平)













