天の磐船をイメージした作品「Let’s Sail to the Moon/M」と井田勝己さん=鳥取市丸山町、ギャラリー330
天の磐船をイメージした作品「Let’s Sail to the Moon/M」と井田勝己さん=鳥取市丸山町、ギャラリー330

 【鳥取】東京造形大名誉教授で彫刻家の井田勝己さん(68)=鳥取県日吉津村日吉津=と教え子10人の作品展が2日、鳥取市丸山町のギャラリー330で始まった。神話や遺跡からイメージを膨らませた井田さんの神秘的な作品が目を引く。28日まで。

 彫刻と絵画の計48点が並ぶ。井田さんの「Let’s Sail to the Moon/M」は神が乗ってきたとされる日本神話の「天(あま)の磐船(いわふね)」から着想を得た大理石の彫刻。石の風合いや色を生かしていて趣がある。この作品から型取りしたブロンズ彫刻もあり、見比べて楽しめる。

 教え子の作品で、スウェーデン出身のバージニア・クリセヴィシュートさんが丸っこい体形の人物をかたどった陶器の彫刻は造形がかわいらしい。中国出身の黄(コウ)禹(ウ)さんがツバメを抽象化した大理石の彫刻4点のシリーズ作品も面白い。

 午前10時~午後6時。会期中、10、17、24日は休廊。入場無料。(桝井映志)