山陰合同銀行(松江市魚町)は、東京都中央区の東京支店に東京営業本部を新設する。営業戦略上の重要拠点となっている東京エリアの営業活動を統括し、営業体制の強化と長期ビジョンに掲げる広域地方銀行の実現につなげるのが狙い。
設立は10月1日の予定で、営業本部長を含む数人の配置を予定する。都内に本社を置く法人取引先を中心に営業展開している東京支店では、3月末時点の貸出金の平均残高が同行全体の約2割に当たる8100億円に及ぶ。今後も成長が見込まれることから、営業体制の強化につなげる目的で設立する。
同行は2024年度から3年間の中期経営計画で、企業の事業や資産価値に注目して資金調達するストラクチャードファイナンス(仕組み金融)の強化を掲げており、1月に東京支店に専門性の高いファイナンス分野などを取り扱う「スペシャライズドファイナンスグループ」を新設するなど、多様化する資金調達ニーズへの対応と収益力向上を図る。
(石倉俊直)