東京電力福島第1原発は事故発生から5日目の2011年3月15日未明、重大局面を迎えた。2号機格納容器の圧力が異常上昇し、破損が案じられた。午前6時14分ごろには圧力抑制室の圧力計の数値がゼロとなり4号機で水素爆発が発生。現場は一部人員を残し、第2原発に一時退避した。

 「退避情報が寄せられたのを覚えている。米原子力専門家は事態を切実に受け止め『破滅的』との表現でその後の可能性を論じた。専門家は現場での『英雄的行動』が必要だとも指摘し、米政府内では...