島根県庁
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 7月中旬以降、島根県では東部を中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大中だ。11日以降で判明した県内感染者は計30人(19日朝時点)で、うち27人が安来、松江、雲南の3市に集中。県は鳥取県などでまん延する感染力の強いデルタ株が入り込みつつあり、感染拡大第5波の入り口に差し掛かったとみる。

 7月の感染者数は19日朝の時点で計38人。1~10日は8人で、11日以降の30人のうち16人が安来市在住。鳥取県は11日以降、計90人の感染が判明し、このうち78人が安来市と隣接する米子保健所管内だった。

 インド由来のデルタ株の拡大も懸念される。

 鳥取県内では12~17日にデルタ株への感染が疑われる感染者を22人確認。島根県内では19日時点で2人にとどまるものの、従来型の約1・9倍の感染力があるとされるだけに、県は接触者調査などで鳥取県との連携を深める考えだ。

 県感染症対策室の田原研司室長は4月下旬から感染者が断続的に確認された第4波と傾向が似ていると指摘。「夏休みを迎え、人の動きが増える。感染防止策をしっかり実施してほしい」と呼び掛ける。
     (佐々木一全)