この8月に著述家であり日本文化研究者であった松岡正剛さんがなくなった。膨大な書物に通じ、古典から現代ポップにいたるあらゆるジャンルの日本文化に通暁した人であった。

 私が初めて松岡さんと会ったのは7年ほど前のことだから、彼の長いキャリアからすればもう晩年といってもよい頃であった。その後、私が監修する雑誌「ひらく」にも何度か登場いただいた...