島根県内の各分野で地域の発展に尽くした人を顕彰する「山陰中央新報社地域開発賞」の表彰式が25日、松江市千鳥町のホテル一畑であり、文化、教育や産業など5賞6部門の受賞者6人が決意を新たにした。
受賞者は金津義彦さん(63)=スポーツ賞、松江市島根町加賀▽小林准士さん(54)=文化賞、松江市雑賀町▽伊藤宏さん(84)=教育賞、大田市大田町▽北垣正宏さん(67)=産業賞第1部門(農林畜水産)、同市三瓶町▽江木修二さん(66)=同第2部門(商工/観光/建設)、浜田市朝日町▽斎藤友(とも)法(のり)さん(39)=社会賞、益田市匹見町匹見。
表彰式では、山陰中央新報社の松尾倫男社長が「地域のリーダー、模範として今後とも活動していただきたい」とたたえ、表彰状と副賞を贈った。
これに対し、受賞者が受賞の喜びと、地域への思いを語った。
フェンシング元五輪代表の金津さんは「2030年の(島根かみあり)国民スポーツ大会まで元気で(指導を)続けたい」と意欲を見せ、史料の収集で松江の歴史を掘り起こす小林さんは「地域貢献を評価していただけた」と述べた。
三瓶山をフィールドに小学生への環境教育に当たる伊藤さんは「できる限り活動を続けたい」と誓い、林業用苗木の生産を手がける北垣さんは「私一人の力ではなく、妻のおかげで続けてこられた」と感謝した。
匹見の子育て、地域福祉の向上に汗を流す住職の斎藤さんは「さまざまな方のお力添えがあったからこそ受賞できた」とし、浜田市のソウルフード「赤てん」の生産、情報発信に尽力する江木さんは「順風満帆な事業ではないが、続けてこられたのは皆さんのご支援のたまもの」と力を込めた。(新藤正春)