国際協力機構(JICA)の海外協力隊員として派遣される出雲市出身の2人がこのほど、市役所を訪れ、飯塚俊之市長に意気込みを語った。
2人はラオスで陸上競技の普及や技術向上を目指す桐原勇斗さん(25)と、ガーナの盲学校で障害者支援にあたる佐野一矢さん(44)。
桐原さんは中学から大学まで陸上競技の短距離選手として活躍。高校では400メートルなどでインターハイに出場した。ラオス南部のチャンパサック県教育スポーツ局でコーチや有望な選手の育成に取り組む。「ラオスでは陸上はマイナー競技。競技人口を増やしたい」と話した。
佐野さんは眼科医で、視覚障害者のスポーツ「ゴールボール」チームに所属し、自らプレーする。ガーナ南部のアクロポン盲学校に配属予定で「現地では障害者支援が後回しになっている面もある。スポーツを通して社会参加を促していきたい」と意欲を示した。
任期は2年間で、桐原さんが12月、佐野さんが来年1月に活動を始める。飯塚市長は「貴重な経験を市民に伝え、国際理解を深めるために生かしてほしい」と激励した。(佐野卓矢)