松江市浜乃木8丁目、松江商業高校の生徒による大規模販売実習イベント「松商だんだんフェスタ」が30日、同校で始まった。生徒が企画した模擬店の出店やステージイベントがあり、多くの住民が来場し、楽しんだ。1日もあり、計1万人の来場を見込む。
2012年から開催し、11回目。全校約600人の生徒が社員になる模擬株式会社・未来創造会社を5月に設立した。営業や企画広報、経理など役割を分担して準備した。
校内には全国各地の駅弁や、地元の野菜や鮮魚、名産品など15店舗が並んだ。商品の選定・仕入れから、「カニ3杯で100円値引き」といった販売戦略の立案も生徒が担った。
高校生が開発したジャムなどの人気商品は30分ほどで売り切れた。試食販売で菓子の魅力を丁寧に伝えたり、年配客が車まで重い購入品を運ぶのを手伝ったりと、来場者への温かいおもてなしが好評だった。
社長を務める商業科3年の樋野凛香さん(18)は「とにかくお客さまに楽しんでもらうことが一番大事。来年も来たいと思ってもらいたい」と話した。
卒業生で、毎年訪れている松江市東津田町の会社役員・吉田博一さん(76)は「年々レベルが上がっている。売れ筋商品の仕入れ方や、店舗間の客入りの平準化といった工夫ができればさらによくなる」とエールを送った。
1日は午前10時~午後2時。5年ぶりにファッションショーも開く。(今井菜月)