アンナやアーリャが出産した子イルカの写真パネルを見る来館者=浜田市・江津市、しまね海洋館アクアス
アンナやアーリャが出産した子イルカの写真パネルを見る来館者=浜田市・江津市、しまね海洋館アクアス

 浜田市・江津市のしまね海洋館アクアスで、今年新たに2頭生まれたシロイルカを紹介する特別展が開かれている。母イルカの授乳トレーニングや、飼育員が子イルカに人工的に乳を飲ませる様子をパネルやモニター映像で伝え、来館者が無事の成長を願っている。1月13日まで。

 アクアスではアンナが6月24日に雄1頭、アーリャが7月1日に雌1頭を出産。アーリャは出産から10日後に死んだが、2頭は順調に育っている。

 アクアスは授乳に慣れさせる目的で出産前から、母イルカの乳首に棒を当てて泳がせるトレーニングを実施した。写真付きパネルでは飼育員が寄り添い訓練する様子や乳首の構造、授乳する際の特徴を説明する。

 母のいないアーリャの子イルカのために、海外文献などを参考にニシンのミンチやビタミン剤などを加えた特製ミルクを作り、飼育員が飲ませる仕事も伝える。土日祝日の昼間限定で、VRゴーグルを装着してアンナの子イルカを間近で観察できるコーナーもある。

 岡山県瀬戸内市から親子で訪れた会社員の景山壮太さん(39)は「かわいらしい様子が分かる。元気に育ってほしい」と話した。会期中は17、24日が休み。

(宮廻裕樹)